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阿部 豊; 数土 幸夫; 刑部 真弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 20(7), p.571 - 583, 1983/00
被引用回数:6 パーセンタイル:60.89(Nuclear Science & Technology)本研究は、PWR-LOCA時の再冠水過程における炉心上部でのクエンチ現象、すなわち、トップクエンチとボトムクエンチの特性を実験的に調べたものである。炉心上部のクエンチ現象の特性は、TRACのような最適安全評価解析コードによってさえ良く予測されていない。本研究により以下のことが明らかになった。(1)炉心上部におけるクエンチ現象は、クエンチ速度とクエンチ温度の関係において、次の3つの型に分類される。(I)発熱棒におけるトップクエンチ、(II)非発熱棒におけるトップクエンチ、及び(III)発熱棒におけるボトムクエンチである。(2)発熱棒でのトップクエンチは、その発熱棒に隣接する非発熱棒を伝わり落ちる液膜の影響を受ける。(3)発熱棒でのトップクエンチ速度は、クエンチ温度の上昇とともに増加するが、それは従来の理論による予測とは反対の傾向である。(4)非発熱棒でのトップクエンチは、従来の理論と同じ傾向をもっている。